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2006年12月16日

ブッシュマンが先祖伝来の狩猟生活を勝ち取った

bushman001.jpgアフリカ熱帯雨林地域に生きる狩猟採集民アカ」で紹介された現存する狩猟民については、他にはブッシュマンが有名ですが、彼らは強制移住政策に抵抗して、先祖伝来の地で狩猟生活をする権利を勝ち取ったという、ボツワナの高等裁判所の判決がニュースで報じられました。

ヨーロッパ人の侵略後、人間とさえ見なされず殺害されたり、居住地を強制退去させられたりと迫害され続けてきましたが、国家の定住化政策や市場経済の波に飲み込まれることを拒否し、先祖伝来の狩猟生活をよしとする抵抗運動が実ったわけです。

ブッシュマンとは一体どんな人たちなのだろうか。

12月14日読売新聞より判決のニュースから。

アフリカ南部ボツワナの高等裁判所は13日、同国政府が先住民サン族をカラハリ砂漠の自然保護区から強制的に移住させたのは違法だとして、サン族に先祖伝来の居住地に戻る権利を認める判決を下した。
サン族は「ブッシュマン」という差別的名称で呼ばれてきた狩猟民族。

同国政府は2002年、自然保護区内に住むサン族1000人以上を保護区外の集落に移住させた。サン族はそれまで保護区内で伝統的な狩猟生活を行っており、先祖伝来の地に戻る権利を求めて提訴した。

ブッシュマンとは(ウィキペディアより)。

祖先を崇拝せず、直接記憶に残る親族より古いものの記録は残っていない。
恒久的な墓を持たず、偉人や偉大な祖先を讃えることをしない。
特定の未来を表す単語を持たず、暦を用いず、4以上の数を数えない。

徹底した平等主義者であり、集団内部に職業集団などの階級はなく、リーダーもいない。
父と父の兄弟、母と母の姉妹を区別しないため、出自集団もなく、従って部族、クランといったサン内部の共同体組織・組織化された社会集団も存在しない。

さらに物質的な蓄積に関心がないため、村を作らず、獣を使役せず、直接背負える道具以上の家財も持たない。

しかし、サンが「野蛮」であると判断するのは早計である。

サンは現実を最重要視する民族であり、厳しい生活環境に適応する知識、技術に特化しているといえる。集団の力で生きるツワナ人が餓死してしまうような歴史に残る干ばつの年でも、サンは影響を受けない。蓄えもなく、ツワナ人よりも過酷な環境に暮らしているにも関わらず。

これはサバンナの樹木一本一本を固有名詞で呼び、砂漠に住む全ての生物に関する知識と、これを生かす技術があるからだ。例えばたった一人で射程数mの弓のみを使って大型の草食動物を倒し、地中の昆虫を試行錯誤することなく直接掘り当て食料とすることもできる。

性闘争・自我や私権意識を徹底的に封印し、同類闘争を回避、自然外圧のみに特化した適応態として存在しているようです。ある意味、余計な観念を封印し自然外圧という現実のみを直視した極地といえ、最も極限時代の人類に近いと考えられます。
「サバンナの樹木一本一本を固有名詞で呼び…」とあるのは、極限人類の精霊信仰(観念機能の原点)を色濃く残存させていることを示しています。

彼らのひたむきな本源回帰の熱望と、それに国家の強制抑圧が敗北したことは、世界世論の流れを考える上で注目されます。

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このニュースには感動しました。

これまで、先住民は必ず土地を追い立てられ、「その土地に住みたかったら地主に金を払え」ということで市場に組み込まれていっていました。

これを逆行させる事例が出た、というだけで画期的だと思います。

コメントありがとうございます。
何となくテレビを見ていたらNHKのニュースに流れたので驚きました。
絶望的な状況であることを見聞きし、消え去る運命かもって思っていたので、確かに画期的なことですね。
それに、比較的平和なイメージを持っていたが、彼らの凄まじいまでの現実適応能力を知り、人類が生きてきた過酷な状況を垣間見る思いがして感動しました。
これからも彼らをウォッチングしていきたいと思います。

  • 2006年12月20日 01:27
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