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2007年08月04日

アボリジニのドリームタイム(創世記の神話世界)―2

ドリームタイム(創世記の神話世界)―1に引き続き、アボリジニが自然の背後に見た精霊の世界を各あらすじ程度ですが、紹介します。

ドリーミングストーリーは、親から子へ語り伝えていくと共に、祭儀の場でも踊りや歌と共に伝承されていきます。

本来のアボリジニの祭儀には部族外の人は参加できませんし見ることも許されませんが、年に一度一週間に亘って開かれるアーネムランドのガーマフェスティバルには、紹介制により日本人でも参加することが可能です。
そこでは、それぞれの部族が、踊りや歌、そしてイダキ(yidaki)の演奏によって,それぞれのドリーミングストーリーが披露されます。下記サイトに入って頂けると、ガーマフェスティバルの雰囲気を垣間見ることが出来ます。
GARMA FESTIVAL SITE(ガーマフェスティバル公式サイト)
よかったら覗いてみてください。
06bung1.jpg
では引き続きアボリジニの精霊の世界観に触れてみてください。 Very Happy

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今日も昨日と同様に、友人の錦糸赤直記さんのサイトの、国立民族博物館 松山利夫教授の文献よりまとめたページの引用です。GORI君またまたちょいとお借りしますね。 m041 Very Happy
earthtube.com(←引用先)

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2.神話が語る精霊の来歴と行為
緑の文字は集団名、以下同様

(3)天空の創造
a. マレー河下流域ヤラルディのングルンデリ
行為: 魚マレー・コッドから多くの魚をつくり、カヌーを天に押しつけ天の川を創る。
人の魂は、ングルンデリが天に昇った道にしたがって精霊世界にいたる(魂の行き先を定める)。

b. 太陽 メルビル島ティーウィーのプキ
来歴: 真っ黒なプキは空からやってきた。
行為: 大地と島、河をつくり、湿地にカメとなって棲む。狩人に殺され、おしっこで海を塩からくし、空に昇り、天の河にそって旅。日中に休憩し、大きな火を焚く(=太陽)。

c. 月 アーネムランド、ジナンの月の子
来歴: この世の始まり、月という名の男とその妻の間に生まれる。
行為: 空は低く大地は焼けるように暑い。妻は月の子を連れヤムイモ堀へ。一人残された月の子は空を持ち上げ、天に昇り、月になった。

d. 天の河 中央砂漠ピンタビの悪い女と少年
来歴:
ピンタビの土地
行為: 割礼をすませた直後の少年のペニスを悪い女がヴァギナに挿入。正常位で結合したまま空に昇り、天に張り付いた。ピンタビ語の天の河ンガンタヌタは「性交したまま張り付いている」の意味。

e. 昴 大陸北部(ダーウインの西)ングルクウォンガの7人姉妹
来歴: 創世の時代、
ングルクウォンガの土地?
行為: 月の男ピンガルと妻の間に7人姉妹。妻は夫と別れ星になり空に暮らす。ピンガルは姉妹との性交の機会をねらう。それを見た妻はロープを投げ、姉妹を空に引き上げる。姉妹は一緒に暮らし昴に。夫は同じロープを登るが、途中で妻に切られてしまい、月となる(類話は中央砂漠の
ピチャンチャチャラにも)。

(4)創造主ニジヘビ
a. 西オーストラリア北部海岸カラジェリのニジヘビ
来歴: 兄弟の精霊ガナマラとグンバルがつくる。
カラジェリの土地?
行為: ニジヘビは、大地と人を創造し、海と海に住む魚、河、岩、雨をつくる。呪術師の姿になったニジヘビは、海を塩からくし、人びとを南に追いやる(アボリジナル祖先のこの大陸での移住と拡散を語る?)。

b. すべての儀礼をもたらした北部海岸ムリンバタのニジヘビ
来歴: 洞窟。ムリンバタの土地?
行為: 数々の神聖なうなり板(ブルロワラー)をつくり、それぞれを使う儀礼を指定(=儀礼の創造)。それを盗み見た老人は同じうなり板をつくり、ニジヘビから盗んだ成人儀礼を含む2つをムリンバタに、3つを隣の集団にもたらす。

参考文献
松山利夫 1996 『精霊たちのメッセージ―現代アボリジニの神話世界―』角川書店
松山利夫 2004 「キャプテン・クックとネッド・ケリー:アボリジナルが描くふたつの白人像」『民博通信』105号、6~9頁

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以上、引用終わりです。

上記のようなドリーミングストーリーは、集団ごとに無数にあります。ドリーミングは、集団みんなで共有する知識であり、それは獲物や水の場所を表す地図の役割を果したり、狩猟の仕方や人々や自然との関係性を表し、生きるための規範となり、婚姻規範の礎にもなっているようです。
文字を持たない彼らは、ドリームングストーリーによって繋がっていると言えるようです。

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comments

アボリジニのドリームタイムと同様に、日本にも天地開闢の物語がありますよね。

イザナキとイザナミの国産みの話しや、日の神アマテラスとスサノオの誓約・岩戸隠れや、ヤマタノオロチetc...単なる昔の作り話(神話)ってくらいにしか認識していなかったですが、こういった神話も当時の人にとっては、自然と共に生きる上で、役に立つ認識としてあったのでしょうか?

  • ダピリック
  • 2007年08月08日 13:48

コメントどうもです。

日本にも様々な神話がありますよね。
日本の神話は、正直あまり詳しくないので、このブログを一緒にやってる仲間に、日本の歴史に詳しい方がいるので、期待したいと思います。

あと、日本には妖怪ってのもいますよね。
座敷わらしとか砂掛けばばあとか…。
妖怪で有名な漫画家の水木しげるさんが、オーストラリアを旅し、「アボリジニの精霊は、日本の妖怪に似ている」っておっしゃってました。

共に、万物の背後に法則(精霊?)を看守した点で共通項が多々あるのかもしれません。

  • yidaki
  • 2007年08月08日 21:45

日本の記・紀は、アボリジニのドリーミングとはちょっと違って、統一王朝が自分たちの支配を正当化しようとでっち上げたものです。別名「国作り物語」ともいわれ、国家の形成過程を物語化したもので、日本の場合妻問い説話でもあった。勿論、各民族のドリーミングを下敷きにしています。
↓参考に
日本婚姻史6 妻問婚の番外編
http://www.jinruisi.net/blog/2007/06/000182.html

それに対し、ドリーミングは世界中の先住民族がもっており、もう少し原始的な段階のもの――精霊信仰を下敷きに自然神やシャーマンが登場した――だと思われます。
※ドリーミング=天地創造や生命活動を引き起こすエネルギーのこと。

精霊信仰→守護神信仰(自然神→人格神)→古代宗教の成立過程を扱った記事があったので、ご参考に。↓
実現論7(後半)信仰・宗教観念の成立構造
http://www.jinruisi.net/blog/2006/12/000078.html

  • 2007年08月10日 22:05

岡さん、はじめまして

紹介していただいた、日本の「国作り物語」や信仰・宗教観念の成立構造、非常に面白く読ませていただきました。

精霊信仰→守護神信仰(自然神→人格神)→古代宗教の成立過程、及びそれぞれの中身、とてもよくまとまったものですね。

理解が深まりました。ありがとうございます。

  • ダピリック
  • 2007年08月11日 19:15

岡さんありがとうございます。

精霊信仰を初めて聞いた時は、夢物語的に捉えてしまいましたが、精霊信仰=事実信仰なんですよね。

実現論
ヘ.人類:極限時代の観念機能
http://www.rui.jp/ruinet.html?i=100&c=1&t=6#04

を、お読みいただくと原始人類の置かれた状況に同化し易くなるかも知れません。

  • yidaki
  • 2007年08月11日 19:31
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