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2008年08月17日

霊長類の群れ社会の進化(3)~霊長類群れ社会の5つの社会型

『霊長類を見る視点』<前編> <後編>に続いて、現在の霊長類の群れ社会の「5つの社会型」を紹介します。

群れ(集団)を考える場合、まず雄と雌がどのような形で結びついているかが基底部となります。それをもとに現存するサルたちの集団のあり方(社会型)をみると「5つの社会型」に分類できます。

霊長類学者の河合雅雄著『人間の由来』(小学館1992)を参考に紹介します。

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2008年08月16日

初期人類は骨を食べていた!vol.7

<初期人類は骨を食べていた vol.1 vol.2 vol.3 vol.4 vol.5 vol.6>にわたり、『人はなぜ立ったのか?』『親指はなぜ太いのか-直立二足歩行の起源に迫る-』島泰三著より、「口と手連合仮説」に基づき、初期人類の食性に関して、紹介させていただきました。

改めておさらいですが、

vol.1で、初期人類が生存していたアフリカのサバンナでは、昼の炎天下 m005 の中で行動すれば、比較的に大型獣に襲われる危険から回避でき、栄養価の高く、競合相手のいない自然界のニッチとしての骨を採取できることがわかったと思います。

vol.2では、霊長類の中でも人類は、硬くて靭性の優れた分厚いエナメル質の特殊な歯 m251 を持っていることがわかったと思います。

vol.3では、犬歯が大きくない代わりに、上下、左右、前後、回転といった感じに自在に動かせるあご m252 を人類は獲得し、骨をすり潰すことができるようになり、骨食が可能になったとこがわかったと思います。

vol.4では、人類の手 m042 は、石を握り骨に叩きつけ、骨をを砕く為に適した形でなっていることがわかったと思います。

vol.5 vol.6では、島泰三さんの「口と手連合仮説」は、人類のみならず、霊長類全般にわたり一環した構造であることがわかったと思います。

今回は、骨を食べていた初期人類はなぜ直立二足歩行になっていったのか? いよいよ直立二足歩行の謎にも迫ってみたいと思います。
初期人類は骨を食べていた!実はこの骨食と直立二足歩行は大いに関係しているのです。

続きを読む前にぽちっとして、人類史の500万年の旅に出発してみてください。 m071
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2008年08月15日

人類進化の700万年(1)人類とは?何種類いた?

人類進化の研究は新たな化石の発見によって塗り変わって行っているが、最新の研究成果を素人でも分るようにまとめられた本がある。三井誠著『人類進化の700万年 書き換えられる「ヒトの起源」』講談社現代新書2005年9月。
最新の研究に基づく新常識とはどのようなものなのか(今後も塗り変わって行くでしょうが…)を紹介して、人類進化の全体像に迫っていきたいと思います。

人類とは?
次のうち、人類がチンパンジーとの共通祖先から枝分かれしたごく初期にもっていた特徴とは何か?複数回答です。
①脳の大型化、②複雑な言語の使用、③メスの発情期の喪失、④直立二足歩行、⑤犬歯の縮小
答えは次頁です。

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2008年08月10日

霊長類の群れ社会の進化(2)~霊長類を見る視点<後編>

『霊長類を見る視点<前編>』に続いて、後編をお届けします。

前編では、
   ◆置かれた外圧状況を把握する を紹介しました。

後編では、
   ◆群れ社会の進化を塗り重ね構造として捉える を紹介します。

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霊長類の群れ社会の進化(2)~霊長類を見る視点<後編>の続きを読む

2008年08月09日

霊長類の群れ社会の進化(1)~霊長類を見る視点<前編>

  『哺乳類の群れ社会の原型は、メス(母親)とその娘を核にした母系的な結びつき』
  『哺乳類 メス同士の結びつきから群れ社会が生じた必然性』
では、「哺乳類はメス同士の結びつきから群れ社会が生じた」事例や必然性を見てきましたが、今回から霊長類の群れ(集団)の形成過程を見ていきます。

霊長類の群れ社会の進化をたどっていくのに、霊長類学の成果を参考に進めていきます。ただし、『霊長類学の家族の起源』シリーズ(1) (2) (3) (4)で紹介されたように、現在の霊長類学の学説はスッキリと論理整合しません。そこには、「逆境⇒どうする?⇒新機能獲得⇒最先端機能に収束することによって個体も集団も統合される という生物進化の論理がない」のが、決定的な弱点ではないかと思われます。

そこで、本ブログでは、次の視点で霊長類の群れ社会の進化を見ていこうと思います。

   ◆置かれた外圧状況を把握する
   ◆群れ社会の進化を塗り重ね構造として捉える

もともと生物の群れ(集団)は外圧に適応するために形成されたものです。この群れ(集団)の成立構造の進化を原猿から真猿へとたどり、初期人類の集団がどのようなものだったのか?に迫る足がかりにしたいと思います。

今回は、その取っ掛かりとして、霊長類を見る視点を整理してみます。

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2008年07月25日

初期人類は骨を食べていた!vol.6<番外編>

<初期人類は骨を食べていた vol.1 vol.2 vol.3 vol.4>では、初期人類の食性に関して、紹介させていただきました。そして<vol.5>では、<番外編>として、「口と手連合仮説」を補足する意味で、霊長類の口と手の関係を、原猿や小さなサルの事例で紹介させていただきました。

今回は大型のサル、チンパンジーやゴリラやニホンザルなどでも口と手の形が、食性と関係しているのか m050『人はなぜ立ったのか?』『親指はなぜ太いのか-直立二足歩行の起源に迫る-』島泰三著より、紹介させて頂こうと思います。

外敵のいない樹上生活を手に入れたサルたちも、繁殖したことによって生存圧力は激化し、生き残る為、様々な樹上のニッチ見つけ進化を繰り広げています。今日もそんなサルたちの凄まじい可能性収束の痕跡を見ていこうと思います。

続きを読む前にぽちっとして、今回は人類史より遙かに昔の6500万年の旅に出発してみてください。
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2008年07月24日

初期人類は骨を食べていた!vol.5<番外編>

<初期人類は骨を食べていた vol.1 vol.2 vol.3 vol.4>では、初期人類の食性に関して、紹介させていただきました。今回は<番外編>として「口と手連合仮説」を補足する意味で、他の霊長類の口と手の関係が、いかに食性と関係しているのか m050 、『人はなぜ立ったのか?』『親指はなぜ太いのか-直立二足歩行の起源に迫る-』島泰三著より、様々な事例を紹介させて頂こうと思います。

外敵のいない樹上生活を手に入れたサルたちも、繁殖したことによって生存圧力は激化し、生き残る為、様々な樹上のニッチ見つけ進化を繰り広げています。今日はそんなサルたちの凄まじい可能性収束の痕跡を見ていこうと思います。

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2008年07月18日

哺乳類 メス同士の結びつきから群れ社会が生じた必然性

哺乳類の群れ社会の原型は、メス(母親)とその娘を核にした母系的な結びつき で紹介されていたように、以下の論点は重要です。

ペア型は子どもの分散を前提に成立する社会であり、それ自体がひとつの完結系であるので、集団化の諸端にはなりにくい。哺乳類の群れ社会の主流は、メスの血縁的な結びつきから出発し、餌の量や分布、天敵の圧力といったさまざまな生態的条件と結びついて複数のメス群が合流し、その上に高い繁殖成功度を求めてオスが加わり、多様で複雑な群れ社会が構築されていった。

霊長類学では、霊長類学の家族の起源2 霊長類の社会構造 にあるように、ペア型から類人猿の群れへと進化したと考えられており、哺乳類と異なっています。また非母系であることも、真猿の主流は母系集団なので特殊です。

類人猿の社会を検証するためにも、哺乳類の「メス同士の結合から群れ社会が生じた」必然性を見ておきたいと思います。『哺乳類の生物学4~社会』(三浦慎吾著、東京大学出版会 1998)より。

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2008年07月12日

初期人類は骨を食べていた!vol.4

<初期人類は骨を食べていた vol.1 vol.2 vol.3>に続き、初期人類の食性に関して、『人はなぜ立ったのか?』『親指はなぜ太いのか-直立二足歩行の起源に迫る-』島泰三著より紹介させて頂こうと思います。

vol.1で、初期人類が生存していたアフリカのサバンナでは、昼の炎天下 m005 の中で行動すれば、比較的に大型獣に襲われる危険から回避でき、栄養価の高く、競合相手のいない自然界のニッチとしての骨を採取できることがわかったと思います。

vol.2では、霊長類の中でも人類は、硬くて靭性の優れた分厚いエナメル質の特殊な歯 m251 を持っていることがわかったと思います。

vol.3では、犬歯が大きくない代わりに、上下、左右、前後、回転といった感じに自在に動かせるあご m252 を人類は獲得し、骨をすり潰すことができるようになり、骨食が可能になったとこがわかったと思います。

しかし、骨を砕かないと口に入れることができません。
いよいよ手の登場です。今日は手の秘密に迫ってみようと思います。

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2008年07月10日

アフリカという【逆境】の地が人類進化の源泉

これまでの投稿では、人類登場~進化系統~地球上各地への拡散までの大きな流れを追ってきました。 大きなポイントは以下の4点です。

①700万年前~猿人;アウストラロピテクス~アフリカを出た形跡なし~150万年前頃に絶滅

②200万年前~原人;ホモ・ハビリスなど         ~アフリカでは数十万年前に絶滅
                       ~アジア・スンダランドまで拡散~数万年前に絶滅

③ 70万年前~旧人;ホモ・ネアンデルターレンシスなど   ~アフリカでは十数万年前に絶滅
                        ~アジア+ヨーロッパに拡散~数万年前に絶滅

④ 20万年前~新人;ホモ・サピエンス~1万年前に世界中に拡散~現在世界中に生存

詳しくは『「人類=カタワのサル」再考』 『ミッシングリンクの意味=奇跡的に生き延びた人類』 『人類拡散の謎~なぜ原人・旧人は死に絶えたか?』を参照してください。

今回は「各地に散らばった原人や旧人は死に絶え、アフリカだけで新人に進化できたのはなんで?」に迫ります。

↓現代型サピエンス化石の主な発掘・発見地と拡散の軌跡
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 (九州大学インターネット博物館より借用しました)

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2008年07月09日

初期人類は骨を食べていた!vol.3

初期人類は骨を食べていた vol.1 vol.2>に続き、初期人類の食性に関して、『人はなぜ立ったのか?』『親指はなぜ太いのか-直立二足歩行の起源に迫る-』島泰三著より紹介させて頂こうと思います。

vol.1で、初期人類が生存していたアフリカのサバンナでは、昼の炎天下 m005 の中で行動すれば、比較的に大型獣に襲われる危険から回避でき、栄養価の高く、競合相手のいない自然界のニッチとしての骨を採取できることがわかったと思います。

vol.2では、霊長類の中でも人類は、硬くて靭性の優れた分厚いエナメル質の特殊な歯 m251 を持っていることがわかったと思います。

骨って食べられるのかな m049 って、気がしてきましたよね。
そこで今日は人類のあごの秘密を交えながら、骨を食べていた初期人類に同化してみたいと思います。

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2008年07月06日

初期人類は骨を食べていた!vol.2

初期人類は骨を食べていたvol.1>に続き、初期人類の食性に関して、『人はなぜ立ったのか?』『親指はなぜ太いのか-直立二足歩行の起源に迫る-』島泰三著より、紹介させて頂こうと思います。

vol.1で、初期人類が生存していたアフリカのサバンナでは、昼の炎天下 m005 の中で行動すれば、比較的に大型獣に襲われる危険から回避でき、栄養価の高く、競合相手のいない自然界のニッチとしての骨を採取できることがわかったと思います。

しかし、骨って見るからに硬そうだし、食べれるのかな m052 という疑問がわいてきますよね。
今日はその辺りを見ていこうと思います。人類の歯って以外と凄いんです。

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2008年07月04日

初期人類は骨を食べていた!vol.1

 <初期人類の生息環境は、豊か?or劣悪?>に続き、初期人類の食性に関して、『人はなぜ立ったのか?』『親指はなぜ太いのか-直立二足歩行の起源に迫る-』島泰三著に、初期人類の食性<初期人類は骨を食べていた>という非常に興味深い見解があったので、連作で紹介させて頂こうと思います。

島泰三さんは、特殊な手をもつアイアイの研究から、サルの口と手の形、移動方法は、その主食によって決定されていることに注目し、「口と手連合仮説」として、霊長類の手と歯の関連性に着目し研究されている方です。

みなさん、ちょっとご自分の手のひらをを見てください。そして手の力を抜いてみてください。すると霊長類の特徴である「拇指対向性」ゆえの指と手のひらのあいだに立体的な空間が現れると思います。実はここにも秘密が隠されています。
しかし、霊長類は一様に対抗しているわけではないのです。下の図を見ていただくとわかりますが、人差し指や中指が特殊な形をした者や、親指が退化したものもいます。
人類においては太い親指を持っています。人類ほど「親」と言われるほど太い親指を持った霊長類は少ないのです。

【親指はなぜ太いのか-直立二足歩行の起源に迫る-】島泰三著より転用

上図のように霊長類においても、様々な手の形をしていることがわかると思います。
「口と手連合仮説」によって初期人類が、なにを主食にしていたのか m052 500万年の過去へ旅をしてみたいと思います m051
まずは旅を始める前に、ぽちっと下のスイッチを押してから、先にお進みください。
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2008年06月17日

哺乳類の群れ社会の原型は、メス(母親)とその娘を核にした母系的な結びつき

  『霊長類学の家族の起源』シリーズ
  『初期人類をとりまく外圧状況下で、父系的な家族は成立しないのでは?』

初期人類は「母系か?父系か?」が話題になっていますが、初期人類の集団を追求するために、まず哺乳類の群れ社会はどのようなもので、それがどのような過程を経て形成されたのか?に迫ってみます。

さすがに歴史を戻して確かめることは出来ないので、現在生息する哺乳類のなるべく小さなグループや群れに焦点をあてて、その構成と個体間の関係に注目して、群れ社会の成立過程を追跡してみます。

哺乳類の群れ社会をみると、一部を除き哺乳類の群れ社会の原型は、メス(母親)とその娘を核にした母系的な結びつきであるといえるようです。人の社会の原型が一夫一妻にあると考えがちですが、哺乳類全体の検証からは、一夫一妻を原型とした社会進化はかなり特殊な事例であることを示しています。

以下、『哺乳類の生物学4~社会』(三浦慎吾著、東京大学出版会 1998)より抜粋引用して、紹介します。

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2008年06月04日

初期人類の生息環境は、豊か?or劣悪?

先の、<霊長類学の家族の起源4 人類の進化ストーリー(2)>の山際寿一著『家族の起源 父性の登場』(1994年)の要約と、前回<初期人類にかかっていた外圧状況>で紹介した投稿文との相違を決定付ける【ボタンの掛違い】として感じられるのは、よりプラスの可能性を求め進化したと言う山際寿一さんの説に対し、紹介した投稿文は圧倒的な逆境ゆえに適応すべく進化したという真逆の史観に立っているということだと思います。

その起点となるのが、初期人類の生息環境は豊か環境に暮らしていたのか?それとも劣悪な環境に暮らしていたのか?という初期人類の状況認識の違いに起因していると思います。

生物学では恐竜が絶滅した為、生息域が拡大し、生物進化が多様化し進化したという様に、プラスの可能性を求め進化したという見方が強いと知人から聞きました。

果たして、その実体は、どちらの見方が論理整合するのでしょうか?事実と言えるのでしょうか?
山際寿一さんの追求も、現代社会が抱える様々な問題に答えるべき視点から、集団とは?家族とは?共同体とは?と答えを導き出さそうとされています。

これからのこのブログでの追求においても、初期人類の状況認識を改めて検証する必要があるのではないでしょうか?

るいネットに、【逆境⇒進化】の投稿があったので、紹介します。
みなさんどう思われます?

つづきの前にぽちっとお願いします。
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2008年05月31日

初期人類にかかっていた外圧状況

霊長類学の家族の起源4 人類の進化ストーリー(2)の山際寿一著『家族の起源 父性の登場』(1994年)の要約の中にある、
<1.初期人類にかかっていた外圧状況>で、描かれている状況がどうもしっくりきません。

主な違和感のポイントとしては、
・初期人類の生息環境は劣悪だったわけではなく、豊かに暮らしていた点。
・分配行動の変容が、住み慣れた森林から未知の草原へ足を向かせた点。

苛酷な環境で飢えに耐えながら必至に生きたのではなく、より豊かになるために草原を征服したという流れが、どうしても観念機能の獲得に到った人類の、凄まじい進化を遂げる流れとが、どうしても繋がらない感覚を覚えてしまいます。

この領域は、様々な事象からの推測の域を出られない問題ではあると思いますが、それ故に論理整合性が問われる問題だと思います。
論理整合性という点でしっくり繋がる投稿が、るいネットにあったので、いくつか紹介したいと思います。・・・少し長いですが、読んでみてください。

続きの前にポチッとしてもらえるとありがたいです。
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2008年05月29日

霊長類学の家族の起源4 人類の進化ストーリー(2)

霊長類学の家族の起源3 人類の進化ストーリー(1)に続いて、初期人類が家族を成立させたとの根拠を見ることにします。山際寿一著『家族の起源 父性の登場』(1994年)より。

700~500万年前、チンパンジーとの共通祖先から初期人類が分岐した当時の人類にかかっていた外圧状況と、
人類ははじめから特定の男女による配偶関係の独占傾向をもつ→しかし★乱交の危機から⇒社会学的父性と、インセストと外婚を一致させて家族を誕生させた」とする根拠を順に見ていきます。

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2008年05月19日

初期人類をとりまく外圧状況下で、父系的な家族は成立しないのでは?

『霊長類学の家族の起源』では、“初期人類は非母系的な社会で、はじめから父系的な家族を成立させていた”とされていますが、

初期人類の集団継承=『母系か?父系か?』を検証しようとする霊長類学者たちの問題意識は、初期人類も『集団拡大~分割~娘移籍』していたという前提で生じるものだと思います。

これに対し、『実現論』で述べられているような外圧状況~過半が成体になるまでに餓死、もしくは外敵に食われてしまうような極限状況下では、人類集団の分割~拡大は考えにくいのではないでしょうか?

よって、初期人類が「非母系の類人猿」から派生したのだとしても、洞窟に隠れ住むしかなかった極限時代5百万年間は“娘・息子とも残留する両系”で集団維持するしかなかったように思います。

続きの前に↓クリック協力お願いしまーす。
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2008年05月02日

霊長類学の家族の起源3 人類の進化ストーリー(1)

霊長類学の家族の起源2 霊長類の社会構造に続いて、いよいよ人類の進化ストーリーです。山際寿一著『家族の起源 父性の登場』(1994年)より。

700~500万年前 チンパンジーとの共通祖先から初期人類が分岐
寒冷・乾燥化により、類人猿は熱帯林で多くが絶滅。
初期人類は、食域の拡大、道具の使用、二足歩行→食物の運搬→安全なキャンプ地での分配によって乾燥地適応した。キャンプ地を共有する者たちの分配と分業で人類集団が成立した。
人類ははじめから特定の男女による配偶関係の独占傾向をもつ→しかし★乱交の危機から⇒社会学的父性と、インセストと外婚を一致させて家族を誕生させた。

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2008年05月01日

霊長類学の家族の起源2 霊長類の社会構造

霊長類学の家族の起源1 霊長類の進化史に続いて、主に類人猿の社会構造を紹介します。山際寿一著『家族の起源 父性の登場』(1994年)より。

         食虫類=巣をもち夜行性の単独生活
         |
6500万年前 原猿類=単独ペア型が併存
         |
5000万年前 真猿類=多くが母系的な集団生活
         ├―――――――――――――――――┐4000万年前
       <狭鼻猿類>旧大陸のアフリカ・アジア     <広鼻猿類>新大陸の南アメリカ
         |
3000~2500 |旧世界ザルと類人猿に分岐
万年前      ├―――――――――――――┐
2000万年前 旧世界ザル:母系       類人猿:非母系
        (オナガザル類)    2000万年前├――テナガザル類=ペア
        母系の単雄複雌    1300万年前├――オランウータン=単独
        または複雄複雌      700万年前├――ゴリラ=父系の単雄複雌
                       500万年前├――人類
                         250万年前├――ボノボ=父系の複雄複雌
                           チンパンジー=父系の複雄複雌

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2008年04月19日

霊長類学の家族の起源1 霊長類の進化史

19350197.jpg初期人類から家族あり?に続いて、霊長類学者から提起されている“初期人類は非母系的な社会で、はじめから父系的な家族を成立させていた”との説を紹介します。

人類だけがもつ“家族”の起源という命題は、文化人類学や社会人類学において19世紀後半から20世紀中葉にかけて社会進化論として盛んに議論されたが、強い批判の眼が向けられるようになり挫折しました。
一方、日本の霊長類学者たちもここ数十年、家族の起源をホミニゼーション(ヒト化)研究の中心テーマにすえてきた。今西錦司、伊谷純一郎、河合雅雄、加納隆至等の各氏の論考を引き継いで、山際寿一氏が提起されている人類進化ストーリーを紹介します。山際寿一著『家族の起源 父性の登場』(1994年)より。
一度では紹介しきれないので、まずは霊長類(現在180種あまりが生存する)の進化史から見てみましょう。

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2008年04月03日

初期人類から家族あり?

>さらに彼らの一派や少なくない人類学者たちは、狩猟系の未開部族(広域にわたって遠征狩猟を行う)の事例等により、人類はそもそも原始時代より家族を単位に生活していたと考えているようである。(婚姻史をめぐる課題より)

この説を紹介しましょう。『世界の歴史1人類の誕生(河出文庫)』人類社会の黎明より
まず、霊長類の進化の過程で重要と考えられる行動や社会的特性について、ニホンザル~現代の未開狩猟採取民の5者の間の比較を示します。

〔記号〕×保有していない ○保有している △萌芽的に保有している
     ◎各段階において特に重要
                    ニホン ゴリラ チンパ 最初の 未開狩猟
                    ザル       ンジー 人類  採取民
澱粉食                 △   ×   ○    ○    ○
昆虫食                 ○   ×   ○    ○    ○
肉食                   △   ×   ○    ○    ○  
オープンランドへの進出と適応   ×   ×   ◎    ○    ○
狩猟行動                ×   ×   △    ○    ○
採食に関係した道具使用      ×   ×   ○    ○    ○
武器に関係した道具使用      ×   ×   △    ○    ○
道具の製作              ×   ×   △    ○    ○
物乞い行動              ×   ×   ○    ○    ○
分配行動                ×   ×   △    ○    ○
有節言語                ×   ×   ×    ×    ○
火の使用