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2007年02月11日

サン(ブッシュマン)の分配・共有制

カラハリ砂漠のサン(ブッシュマン)に続いて、獲物の分配・共有制の仕組みを紹介します。厳しい自然外圧に適応して生き抜くために、いかに共同性が絶対的であったかが伺えます。
既にアフリカ熱帯雨林地域に生きる狩猟採集民アカ(2)や、“縄文と古代文明を探求しよう!”の「贈り物」の起源?!アカに見る食料分配において、食物の所有⇒分配権として、さらに「贈与」との関連において紹介されていますが、サンではこの分配権(=共有制)を決定する面白い仕組みがとられています。
獲物を仕留めてきた当人だけではなく、矢を作って貸したものも分配権を握りうるというルールがあり、最も価値ある活動である狩猟に全員が参加できる仕組みになっています。

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nambusuman002.jpg食物は、その日のうちに誰が何を手に入れようが、夕食にはキャンプの人間全員がその相伴にあずかる。特に肉の分配は、植物性の食物より価値があり希少であることから、より形式的に組織化されている。獲物をとってきたハンターが切り分け分配する役割を担う。
小さな獲物の場合は広く分配するわけにはいかないが、カモシカのように大きな獲物の場合には、友人や親族など広い範囲に気前よく分配される。すると受け取ったものはさらに彼の友人や親族へと二次分配される。広く分配することは、社会的に高い価値をもっているのである。
ここで興味深いのは、分配の一次権を握るのが、動物に最初に突き刺さった矢の所有者であるという点である。しかもバンドの誰もが矢の所有者になりうるのである。
ハンターは三つの方法で手に入れた矢をもっている。
自分で作った矢と、貰った矢、そして特定の場合のためだけに貸与された矢である。
自分の作った矢で仕留めた場合は、先に述べたやり方で分配する。
もし貰った矢で仕留めたときは、矢の贈主に特別の分配をする。
借りた矢であった場合には、肉を分配する権利はその貸主に帰する。
年寄りたちは矢を作り、それを贈り物にするが、それを受け取った人は、またそれを贈ったり貸したりすることができるのである。
このようにして、誰もが社会で最も価値ある活動とされている狩りに参加しているかのような満足感を得られるようになっている。そして肉を分配する責任もバンドの成員に共有されているのである。
このようなサン人の共同性は、他人が自分を嫉むようなことは徹底して避けようとする行動に現れている。
彼らがもっているわずかのものも、常にグループのメンバーの間を移動している。のどから手が出るほど欲しくても、特別によいナイフを長くもっているようなことはしない。互いに共有することが求められ、実際物でも食物でも水でも他のメンバーと共有しなかったことはなかった。
共同性なくして、カラハリの飢餓や旱魃を生きてこられなかったからである。
人類の人類たるゆえんはこの共同性にあることを、サン人は教えてくれているように思う。生存外圧から社会不全へと外圧・課題は変わったが、自分から⇒みんなへと基点を逆転することが、現代の危機的状況を突破する鍵を握っているのではないだろうか。
 読んでもらってありがとう(^_^) by岡 

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comments

ひじょーに面白いっす!
母系制の社会は、一対婚制度よりなんか合理的でよさそうな感じですね。

コメントありがとうございます。
母系制というか“バンド制”というか、ともかく大家族のようなバンド集団が婚姻単位かつ闘争単位で、各人の生存(安心)基盤になっています。
3人の子供が生まれ育つまでは(授乳期間からすると10年くらいにはなりそう)、妻方のバンドで過ごすので、“母系婿入り婚”といってもいいかもしれませんね。
なによりも子育てについては、現代の核家族のもつ病魔から解き放つ仕組みや知恵がここにはあると思います。

  • 2007年2月25日 20:43

moncler bady quilted hooded down jackets black 共同体社会と人類婚姻史 | サン(ブッシュマン)の社会・婚姻・子育て

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