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2007年07月11日

【図解】交叉婚って何?(2)

『交叉婚って何?①』に続き、今回も『通い婚→母方交叉イトコ婚→父方交叉イトコ婚への変遷』を題材に、交叉婚の意味を探っていきたいと思います。
今回のテーマは「母方交叉イトコ婚」です。前回同様、図解化を試みながら追求していきたいと思います。
応援よろしくお願いします。

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■母方交叉イトコ婚
通い婚時代に形成された集団どうしの結びつきはそのままにして、女を男の集団に迎え入れるようになると、母方交叉イトコ婚になる。
嫁の出自集団から毎年ヤム芋などが贈られるが、これは通い婚時代の名残で、母方の兄弟が子供たちを養育するのが義務になっているからである。
母方交叉イトコ婚の優れているのは、A集団はB集団から嫁をもらい、B集団はC集団から、C集団はD集団から嫁をもらう等、嫁取り先が移行していくので、ヤム芋等の贈り物も同様に移行し、特定の集団に財が偏ることがなく、財が循環することである。

上記の内容を図解化すると以下のようになります。
(=は婚姻関係を、単線は親子関係を、←は移籍・移行を示します。)

●基本的な仕組み
「母方交叉イトコ婚」という名称は、父系社会を前提に、の結婚相手が母方オジ(母方交叉イトコ)に規定されることから定義されます。(からみれば、父方オバ息子(父方交叉イトコ)が結婚相手になります。)
結婚相手が交叉イトコに限定される点では、前回扱った「通い婚」と同じですが、「母方交叉婚」ではが父系氏族に移籍する点が「通い婚」と異なります。
更に上の図解で、例えばB集団をみた場合、どの世代においてもB集団はC集団から嫁をもらうと同時に、A集団に嫁を送り出している仕組みがわかります。そのようにして各氏族集団が婚姻規則によってつながっています。
●母方交叉イトコ婚に注目した人類学者
婚姻の歴史が書かれている文化人類学の書籍を見ると、必ずレヴィ=ストロースというフランスの人類学者の考えが載っています。構造主義と呼ばれる現代思想の先駆者としても有名ですが、彼はきわめて広大な地域の未開部族を研究の対象としました。(その対象は、オーストラリア、南アジア、東南アジア、東アジア、東部シベリア、さらには南北アメリカにまで及んでいます。)
中でも、オーストラリアの伝統社会における「母方交叉イトコ婚」に着目し、一定方向に女性が交換(移籍・移行)する婚姻規則と、贈物が受け渡される互酬性によって、複数の集団をつなぐ社会統合が構築されていると考えました。同時に、この婚姻規則(規範)が貫徹されることによって、近親者(親子や兄妹)の婚姻を禁ずるインセスト・タブーが生まれたと考えました。
この考えは、現在でも人類学の学説の主流となっています。
読んでくれてありがとう。
交叉婚については、追求テーマとして継続していきたいと思います。(by マツヒデ)

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これからは、“みんな”を羅針盤にしてゆく時代。その「みんな」に、ご先祖様や未来の子孫や自然など、ありとあらゆる存在が含まれることに気付いて、すごく驚いた覚えがあります。
昔の人は、そんなことは当然のこととして生きていたんですね!現実がちゃんと見えいるってすごいと思いました☆

  • まりも☆
  • 2007年8月11日 20:54

こんにちは、まりも☆さん。
>「みんな」に、ご先祖様や未来の子孫や自然など、ありとあらゆる存在が含まれる
それを実感できるなんてすごいですよね。まさに昔の人たちの認識は現実直視そのもの、見習いたいです。

  • さいこう
  • 2007年8月13日 15:26

山桜の苗木植えって結構あちこちで行われているみたいですね。
群生しているところだったら、植えなくても自然に生えてくるのでは?とちょっと疑問をもちました。
手入れしなければ里山は維持できないようなので、その一環かもしれないですが…。
自然の循環(摂理)を理解して、それに沿う生き方しか人類には残されていないのではないかと、最近よく考えます。

  • 2007年8月14日 17:06

hermes uk head office 共同体社会と人類婚姻史 | 先祖に感謝し、まだ見ぬ子孫への期待を込めて山桜を植える人々

共同体社会と人類婚姻史 | 先祖に感謝し、まだ見ぬ子孫への期待を込めて山桜を植える人々

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